大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(オ)1422 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士平本隆吉、同平本祐二の上告理由。

論旨は所論判例にいわゆる充分な証拠に基かず、且つ反対の認定を為し得べき明

確歴然たる事実があるに拘らず漫然受益者たる被上告人の善意を認定した所論の違

法ありというに帰する。しかし、原判決が所論認定について採用した証拠は、所論

事実の認定を為すについて充分な証拠と為し得ないわけのものではないと同時に、

所論の各事実は必ずしも受益者の悪意を推認し得べき明確歴然たる事実とも断定し

難く、また、所論にいわゆる本件売買が特に異常性を帯有していたものとも認め難

い。論旨はひつきよう、上告人独自の見方を以て本事案を観察しその立場において

原審の裁量に任せられている証拠の自由な判断並びにこれに基づいて為された自由

な事実認定に対し所論の違法ありというだけのもので採用に値しない。

よつて、民訴四〇一条、八九条、九五条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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